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スタッフブログ
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実家で一人暮らしをしている高齢の母。
今はまだ元気だけれど、いつまでひとりで暮らせるのかを考えると、何かと心配になります。
最近よく耳にする「実家じまい」は、実家を片付けて処分することらしいです。
実家を片付けて施設に入るのか、私のところへ来てもらうのか、そんなことも考えるようになりました。
そこで私はさっそく、実家じまいをおこなっているエコーズという会社へ話を聞きに行くことにしたのです。
現場の担当者である原田さんは、とても親切にお話ししてくださいました。
答えてくれた方:原田さん エコーズの現場を担当している。 |
聞き手:ななこ50代主婦。実家で80代の母が一人暮らしをしているのが気になっている。 しかし母もまだまだ元気なので、どうしても今後について考えることを後回しにしてしまいがち。 |
実家を空き家のままにしておくのはダメですか?
ななこ:
はじめまして。
今日はよろしくお願いいたします。
気になる実家じまいについて、いろいろと伺えたらうれしいです。
原田さん:
こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。
ななこ:
実家は自分が育った場所ですから、思い出として残しておきたい気持ちもあります。
もしも親が亡くなったり施設に入ったりした場合に、空き家のままにしておくのはダメなんですか?
原田さん:
それはおすすめできませんね。
空き家にしておくと、さまざまな問題があります。
- ✅ 出火(放火や自然発火など)
- ✅ ムダな税金がかかってしまう
- ✅ 空き巣の被害にあう
- ✅ 食べ物などが腐敗し害虫の発生、建物まで侵食し劣化が進むことも
- ✅ 維持しようとすれば維持費がかかる
- ✅ いたずら
- ✅ 他人が勝手に住み着く
- ✅ 近隣への迷惑
- ✅ メンテナンスすれば費用や手間がかかる
このように空き家にしておいても、何もいいことはありません。
そのためもう住まないとなったら、なるべく早く空き家は処分したほうがいいのです。
税金にしても、早めに処分する場合には優遇制度があるんですよ。
ななこ:
なるほど、そうなんですね。
空き家のまま放置することに、これほどの問題や危険性があるとは思いませんでした。
実家じまいの依頼件数は、最近増えていますか?
ななこ:
「実家じまい」という言葉をよく聞くようになりましたが、実際に依頼の件数は増えていますか?
原田さん:
最近とくに増えたということはなく、以前から一定数のご依頼はありました。
遺品整理に付随して、実家を片付けたいといったご依頼は、全体の2~3割くらいの割合でありましたね。
先ほども言ったような空き家問題を解消したいなどの理由から、実家じまいのご依頼は相対的に多い印象があります。
実家じまいの基本的なやり方や流れを教えてください!
ななこ:
実家じまいとは、どのような流れで進むのですか?
基本的な流れを教えてください。
原田さん:
大体は次のどちらかのパターンが多いように感じます。
【ケース1】
- 1. 親族の中でどなたがリーダーになって旗振り
をするのかを決めていただく - 2. 家の中を空にします→ここで当社へ依頼が来
ます - 3. その後、ハウスメーカーや不動産屋へ相談
- 4. 土地活用か、建物ごと販売or更地して販売に
するかを決めます
【ケース2】
- 1. 親族の中でどなたがリーダーになって旗振り
をするのかを決めていただく - 2. その後、ハウスメーカーや不動産屋へ相談
- 3. 土地活用か、建物ごと販売or更地して販売に
するかを決めます - 4. 家の中を空にします→ここで当社へ依頼が来
ます
家主が亡くなられたなどで誰も住まなくなった家の場合、まずは家の中を空にすれば、いかようにも動けます。なのでまず家を空にしてからその後のことを考える、という流れがいいのではないでしょうか。
たとえば食べ物などはどんどん傷みますからニオイの原因になったりしますし、とにかく早めに片付けてしまいたいですね。
ななこ:
なるほど。
いずれにしても、家を空にする段階でエコーズさんへ相談に行けばいいのですね。
実家じまいをエコーズにお願いするとどこまでの作業をしてもらえますか?
ななこ:
実家じまいをエコーズさんに依頼する場合の作業範囲は、どこからどこまでになりますか?
原田さん:
作業範囲は多岐にわたります。たとえば次のとおりです。
- ✅ 不用品回収
- ✅ 買い取り
- ✅ ハウスクリーニング
- ✅ 庭木の剪定(隣近所への配慮)
- ✅ 物置の解体
- ✅ 少量の運搬作業・引っ越し
- ✅ お仏壇の供養
- ✅ 電気工事(エアコンやアンテナなどをはずすなど)
ななこ:
庭木の剪定ですか? ちょっと意外です。
原田さん:
はい。
庭の木々がのびて隣近所へ迷惑をかけないために、庭木の剪定をおこないます。
美しく樹形を整えるための剪定ではなく、あくまでも道や隣家へのびてしまった木や落ち葉で迷惑をかけないために木を切るということです。
ななこ:
そこまでしてくれるのは、助かります。
新たに植木屋さんを探すのは、お金も手間もかかりますから。
家の中の不用品を処分するだけだと思っていたのでかなり驚きですが、そこまでやってもらえるのはとても心強いですね。
原田さん:
はい。
家の解体一歩手前までの作業を一貫して承ります。
じつは、弊社には解体業者からの依頼もあるんです。
実家じまいを希望するお客様が解体業者へ相談し、エコーズへ依頼が来るといった流れですね。
解体業者は、家の中の不用品を処分はしてくれないんですよ。
エコーズでは、実家じまいの作業にはどれくらいの期間がかかりますか?
ななこ:
作業範囲が広くかなり作業量が多いように思いますが、実家じまいにはどれくらいの期間がかかるのですか?
原田さん:
そうですね。4LDK2階建て戸建てで、衣類や食器、その他生活雑貨、家財がまるごと残っている状態の一般的なお荷物量で1日です。
ななこ:
え?
これだけの作業量が1日でできるのですか?
朝早くから夜遅くまで作業をするのでしょうか。
原田さん:
はい。1日で終わらせます。
だいたい時間は、9時から夕方の4時か5時には終わりますね。
一般的な戸建てよりも広かったり、物が多かったりする場合には、2~3日作業するケースもありますが、だいたい1日です。
ななこ:
なるほど。作業の量を聞いたときには、2週間くらいかかるのかと思いました。
想像以上にスピーディーな作業をされるのですね。
そうなると、解体や引越しまでのスケジュールがたてやすくて助かります。
実際に作業をはじめたら予想外に時間がかかった場合には、どうなりますか?
原田さん:
基本的には見積もりどおりに終わるよう作業をします。
見積もり時にはなかった作業、たとえば見積もり段階ではなかった物置の解体撤去して欲しい、ハウスクリーニングをして欲しいなど、後から作業項目が増えた場合には、その分の作業時間や費用が増える場合もありますね。
エコーズでは、実家じまいの作業にかかる費用はいくらくらいですか?
ななこ:
主婦として気になるところは料金ですが、実家じまいにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
原田さん:
一般的な戸建ての場合、1日の作業費として最大でも30万円前後です。といってもこの金額は生活していたままの状態で、すべての生活用品(食器や食品、衣類やその他生活必需品)や家財が残っている状態の話であり、こまごました生活必需品はお客様のほうで片付けられ、大きな家具や家電製品などだけを回収する場合には、10~20万円程度です。
逆に、立地の悪さなどでトラックが入れないなどの条件によっては、余分に料金がかかります。
もちろん料金に幅はあって、日数が増えるとその分費用もかかりますね。
そのまま家を解体する場合には、木製家具は家の解体とともにつぶしてしまうので、エコーズで回収するのは家財の回収だけとなり、5万円~ですね。
【一般的な戸建ての実家じまいの相場表】
かかる日数 | かかる費用の目安 |
2時間~1日 | 5~30万円前後 |
2日 | 約35万円~ |
3日~ | 約60万円~ |
ななこ:
なるほど。作業量など内訳をお聞きすると、なんとなく納得のお値段ですね。
いや、ネットで実家じまいに1千万円以上のお金がかかったなんて話も目にしたものですから、ちょっと安心しました。
不用品の買取りがある場合には差し引いてもらえますか?
原田さん:
あとは、不用品の買取りがあると費用から差し引いて精算させていただきます。
ななこ:
不用品の買取りもしてくれるのですね!?
不用品の買取りは、いつ査定してもらえるのですか?
原田さん:
基本的には見積もりの段階で査定しますが、作業中に買い取り可能なものが出てくる場合もありますので、最終的にそれらを差し引いて請求させていただいています。
自分でできることはやったほうがお得ですか?
ななこ:
たとえば作業費を少しでも安くするために、ある程度自分で片付けてからお願いするのもありでしょうか?
原田さん:
もちろんそういったお客様もいらっしゃいます。
必要品や貴重品を探す作業は、事前にお客様でやっていただいているケースが多いですね。
ただ不用品の場合、週末などで実家に通って片付ける作業となるはずです。
実家への交通費や、せっかくの休日を実家の片付けにあてる時間や労力を考えると、お金も時間もかかります。
相対的に見ると、いっそすべてまとめて業者にお願いしたほうが手っ取り早いですし、お客様ご自身で不用品を片付けて処分されたとしても大幅に不用品の量が減らない限りは料金もあまりかわらないかもしれません。
自分たちでやり始めたけど、結局うちにお願いされたケースもありますよ。
とくに片付けを終える期日がある場合は、まずは見積もりに伺いますので、現場でご相談いただくのが一番無駄がないと思います。
どこまで片付けたら金額がどう変わるかなども具体的にお話しできますので、お客様が今後の動きを決める際により参考になるはずです。
実家じまいで大変だったエピソードはありますか?
ななこ:
これまでに実家じまいで大変だったことはありますか?
原田さん:
そうですね……。
それほど致命的に大変だったことはありませんが、強いてあげてみるとこんなパターンがありました。
- ✅ お客様がモノへの思い入れが強く、いるいらないの判断に時間がかかり、作業が滞ってしまう
- ✅ 庭に蜂の巣があった
- ✅ 管理がされていないため家がもろく床が抜けてしまうような状況
- ✅ 真剣や拳銃など銃刀法に反する物がでてきてしまった
- ✅ 親族間でもめていて、弁護士さんとのやりとりになった
ななこ:
真剣や拳銃ですか……。
どうするんですか?
原田さん:
これはもう私たちではどうにもできないので、お客様に警察へ届け出ていただきます。
銃刀法の関係で、警察の許可がないと公道を持ち歩くこともできないんです。
依頼する方が【実家じまいするきっかけ】を教えてください
ななこ:
これまで実家じまいをされた方々の、きっかけを教えていただけますか?
原田さん:
次のようにさまざまなパターンがあります。
- ✅ 親が亡くなる
- ✅ 施設へ入所するため誰も住まなくなる
- ✅ 子どもが引き継いでいたが、結婚して住まなくなった
- ✅ お金がかかりすぎて維持できない
- ✅ 今の家族構成では家が大きすぎるため小さい家へ住み替える
このような場合に、ご依頼がきますね。
これまで多かった【実家の処分方法】を教えてください
ななこ:
実家の処分方法としては、どのようなパターンがありますか?
原田さん:
そうですね。次のようなパターンです。
- ✅ 売却
- ✅ 解体
- ✅ 建て替え
- ✅ 賃貸として運用する
- ✅ 駐車場にする
売却するケースが圧倒的に多いですね。
売却を考えて不動産屋へ相談にいき、不動産屋のアドバイスで解体して更地にするのか、そのまま売却するのかを決めるようです。
【実家じまい後の居住先】をお聞かせください
ななこ:
実家じまいをしたあとは、皆さんどこへ住まわれるか、どんなパターンがありますか?
原田さん:
そうですね。
もともと住んでいないケースが多いので、居住先という概念はありません。
- ✅ もともと空き家で居住先はない
- ✅ 施設へ入所する
- ✅ 子供と同居することになった
- ✅ 夫婦ふたりサイズの賃貸マンションに引っ越す
このうち体感上8割方は、ご本人以外の方からのご依頼です。
実家を処分中に大切なものや貴重品、現金などが出てくることはありますか?
ななこ:
見積もりの段階ではなかったような貴重品や現金、大切なものなどがでてくることもあると思いますが……。
原田さん:
たくさんあります。
事前にお客様から指定いただいた貴重品探索のご依頼がない場合でも、金品にかかわらず通帳・印鑑・カード・鍵など必要であろうものは、お客様に確認いただいてから処分します。
作業時にお立会いいただいている場合は、その場で確認が可能です。
しかし実家じまいは作業時間が長時間になるケースもあり、お客様も開錠と作業前の確認のみ現場にいらっしゃり、作業中は退席されるケースも少なくありません。
その場合は、作業完了時に確認をしていただきます。
また片付け中に写真など思い出の品物を発見した際、お客様に確認が必要かどうかを事前にうかがってから作業を開始します。
税金や維持費を考えると相続してから早めに実家じまいをしたほうがいいですか?
ななこ:
先ほど、空き家のまま置いておくとお金もかかると伺いました。
やはり早く実家じまいをしたほうがいいのですね?
原田さん:
するべきですね。
家を相続した場合、居住用財産の譲渡所得から、最高で3,000万円まで控除される特例措置があります。
これにはさまざまな要件がありますが、「3年以内に売却すること」となっています。
厳密には、住まなくなった日から3年を経過する日がある年の12月31日までに売ることが条件です。
意外と3年はあっという間に経ってしまいますので、早め早めに実家じまいを進めることがおすすめですね。
ななこ:
なるほど。早く処分するメリットは、法的にもあるんですね。
ご家族は親の住まいがなくなるのは寂しいと思いますが、印象的なことはありますか?
ななこ:
ご家族にとって、親の住まいがなくなるのはつらいことだと思いますが、何か印象に残っていることはありますか?
原田さん:
基本的に片付ける際には、皆さん心の整理はついているようですが、いくつか印象に残っていることはあります。
思い出の電子ピアノを運び出すとき
原田さん:
実際にあったのは、電子ピアノに思い入れがあって、お客様がずっと見ていて運び出す際に涙を流されていたことです。
おそらく買ってくれたこととか、一緒に練習したことなどの思い出があふれてきたのではないかと思います。
これはとても印象に残っていますね。
ななこ:
よくわかります。
やはり思い出が残りますからね。
アップライトピアノやグランドピアノは持っていってもらえないという話をよく聞きますが…?
ななこ:
ピアノと言えば、アップライトやグランドピアノは専門の業者でないと運んでもらえないという話を聞きますが、いかがでしょうか?
原田さん:
はい。
ピアノはうちでは動かせないので、ピアノ専門の業者へお願いすることになります。
エレクトーンや電子ピアノは引き取りが可能です。
お仏壇の供養で心の整理を
ななこ:
他にも何かありますか?
原田さん:
ものには思い入れがないんだけれど、お仏壇の処分はきちんとされたいといったケースです。
お客様とお仏壇を梱包して、一緒にお寺までいき供養をしていただきました。
お経をあげてもらうところへ同席し、最後まですべてを見ていただけたので、とても喜んでいただいたのが印象的です。
気持ちの整理がついたとおっしゃっていました。
ななこ:
お仏壇は粗末にできないので、そこまで一緒にやっていただけると安心だと思います。
着物のリメイクで形見を身に着けてもらう
原田さん:
他には最近、着物のリメイクのサービスもやりはじめました。
あくまでも有料のサービスですが、処分する着物を使って、ちょっとした小物を作ってお客様にお返ししています。
ななこ:
え?リメイクですか?
原田さん:
はい。
たとえばポーチとかティッシュケースとか、本当にちょっとした小物です。
ご家族の着物を、形見ではないですがつねに身近なところで使っていただけるように考えたサービスです。
これも、とても好評をいただいています。
どの着物で何を作るのか相談してやっているんです。
ご家族にとっては、気持ちの整理に役立てていただけているのかな、と思います。
着物のリメイクサービスはこちらから→大切な着物をリメイクする
実家じまいをする中でトラブルはありましたか?
ななこ:
これまでに何かトラブルはありましたか?
原田さん:
ご依頼者が娘さんで、お母様のものをすべて片付けるというご依頼だったのです。
片付けの日にお母さんが現場にいらっしゃり「捨てないで」とおっしゃられ、当事者同士でケンカになって作業が進まなかったこともありましたね。
やはり年配の方のほうが、ものへの思い入れが強いのだと感じました。
ななこ:
なるほど。
当日もめられるのは困っちゃいますね……。
実家の処分を考えている方へ|業者の立場からメッセージはありますか?
出典:エコーズ公式サイト
ななこ:
これから実家の処分を考えている方へ、何かアドバイスはありますか?
原田さん:
とにかく早めに動くことがおすすめです。
実家を空にするしないにかかわらず、親が元気なうちに少しでも物を減らしていったほうがいいと思います。
必要書類を整理することも大切ですね。権利書などが見つけやすくなります。
あとは現金を残しておかないようにすることです。
親が元気なうちにはなかなか話しづらいこともあるかもしれませんが……。
しかし、みんなやっていることですし、やらないと後で子どもたちが苦労をしてしまいます。
それに今の物価に関する情勢をみるに、今後処分にかかる費用が安くなることは、おそらくありません。その点からも、早めのほうが安くあがるというのもありますね。
そのため何しろ早いうちに、なんらかの行動を起こすことが大切です。
実家の片付けでお悩みでしたら、ぜひエコーズまでお気軽にご相談ください。
ななこ:
なるほど、早めに行動を起こすことが大事ですね。
今日は、貴重なお話をありがとうございました。
実家じまいは引き伸ばしてもいいことがない、というのがよくわかりました。
早く進めれば不要なトラブルを避けられる、お金の面で損をしないなどさまざまなメリットがあります。
実家を片付けることには精神的な重荷はありますが、それは後回しにしても消えることはありません。
親がまだしっかりしているうちに、なるべく早めに進めていきたいですね。
私もさっそく母と話し合って、実家じまいを進めていこうと思いました。